エロス・ピッコとトンマーゾ・アリゴーニはミラノのホテル学校「カルロ・ポルタ」を修了、M.ボゾッティやC.サドレルよりイタリア料理の基本と情熱を学んだ。また、在学中の夏季研修では、イタリア各地の有名な観光地にてレストラン、ホテルの厨房に入り、料理人としてのキャリアをスタート。それは、味の追求という長い長い旅のほんの始まりだった。 1991年、ミラノ郊外のあるレストランで出会った二人は、共に働きながら語り合ううち、いつかお互いの理想のレストランを一緒に開こう、そのためには、各地の有名レストランで経験を積み様々な知識や技術を身につける事が必要だと考えるようになった。

こうして将来の夢の実現を誓い合った二人は、定期的に連絡を取り合い情報を交換しつつも一旦別れ、より多くの経験を求めて別々のレストランで修業を重ねる。ミラノ「サドレル」、ピアチェンツァ「アンティカ・オステリア・デル・テアトロ」、またモンペリエ「ル・ジャルダン・デ・サンス」、ジョワニー「ラ・コート・サンジャック」、トゥール「ジャン・バルデ」などフランスのルレ&シャトー協会会員のレストランで経験を積み、様々な技術、またレストラン経営の基礎を学んだ。

また、アメリカ合衆国の大型ホテルでの研修、アジア諸国でのバカンスなど、外国での経験も大きな財産となった。特に日本での滞在期間中に新たな食材の使い方や組み合わせを知った事は二人の味覚にも大きな影響を与えた。

1998年、二人は家族経営のトラットリアだった「イノチェンティ・エヴァズィオーニ」を引き継ぎ、長い間温めてきた理想のレストランをつくる第一歩をようやく踏み出した。

早くも約1年後には、イタリアやフランスの有名レストランガイド等のマスコミからも注目を集めるようになり、またたくさんの常連客で連日賑わうようになった。こうした結果は二人にとって、よりよい料理、よりよいレストランをつくろうという向上心の支えになっている。ごまかしのない、それでいて繊細な料理と、心から安らげる雰囲気、きめ細かくも慎み深いサービスを目指して、二人は開店10周年を迎えた今も挑戦を続けている。

イノチェンティ・エヴァズィオーニでの素敵な一夜を少しでもご想像頂けただろうか?次はレストランでお会いできますように…。